第6回 ある特定のターゲットに訴求する適正な露出媒体とは?
ある特定のターゲットに訴求するために、どういった媒体に露出させ、アプローチを行うかについては、宿泊施設においてあまり深く追及されているとは言えません。今回は、先般公表されたデータを読み解き、広報宣伝活動効率化の一助となれば幸いです。
IT環境の劇的な変化
スマートフォンの普及により、いつでもどこでもネットに接続できる情報環境が整備されてきました。【常時携帯接続性】
それにより、ソーシャルメディアを含むさまざまなサイトから、次々と新しいニュース情報がリアルタイムで入手できる時代になりました。【リアルタイム性】
その環境下で、人々の情報源となる対象メディアは変化しているのでしょうか?
依拠する情報先調査の結果
頼りにしている情報源・メディア(年齢階層別)
幅広い興味関心に応じてニュース情報にいつでもアクセスできるようになった現在、人々はどのような情報源やメディアに頼って生活しているかを年代別に調べたのが上のグラフです。マイナスやプラスは、全世代の平均から当該世代の平均の差異を示したものです。そこからは以下のことが読み取れます。
- 「地上波テレビ報道・情報番組」「ラジオ」「BS・CS」「新聞・情報系雑誌」では、50~60代を中心とした中高年層からの支持が特に高いことが分かります。
- 「ニュース・キュレーションサイト」「SNS・ブログ」の2つのネット系メディアのグループ、および「スポーツメディア」「女性誌」「男性コミック・ゲームアニメ誌」の3つ(セグメントされたメディアといえるでしょう)は、10代から30代の若年層から主に支持されています。
つまり、若年層がテレビを見ない傾向は、中高年層がインターネットを使わない以上に顕著であるということです。
宿泊施設への応用
単純に考えれば、若年層(主に婚礼対象者)へはテレビや紙媒体で訴求することはあまり効率が良くないと言えます。ただ、ショッピング情報や企業サイトもあまり見ないため、自社HPへの誘導はキュレーションサイトから、ということになります。ホテルをウェディング対象として認知してもらうためには、ゼクシイネット、みんなのウェディング、ウェディングパーク、などのサイトの整備と魅力化が最重要ポイントだと言うことができるでしょう。
また中高年層は電波媒体と紙媒体の訴求力が高いことが明確になっています。その中では、雑誌系やリビング新聞などの紙媒体、および厳選いい宿などの電波媒体を中心に商品訴求していくことが効率的であると言うことができるでしょう。