Saturday,November 18, 2017

第5回 宿泊におけるインバウンド比率はどこまでOK?

昨今、どこのホテルも宿泊におけるインバウンド比率が急増しています。インバウンドは予約が入るタイミングが日本人ゲストより早いこともあり、日本人ゲスト比率が低下するのは避けられません。しかし、このまま何もせずに状況を放置すれば、ますますインバウンド比率は高まります。これについて経営陣が介入する必要はどこまであるのでしょうか?

基本的観点は2軸

収益性とリスクのポートフォリオで考えます。
ポートフォリオとは、日本人ビジネス客/日本人レジャー客/インバウンドビジネス客/インバウンドレジャー客の各属性を組み合わせ、リスクを低減して、収益を最大化するようなゲスト構成のことをいいます。一般的に、互いに連動性のない複数の属性でポートフォリオを組んだほうが、個別の属性の収益性とリスクに依存するよりも、収益性を維持しながらリスクを軽減することができるといわれています。

※リスクとは、日本およびインバウンド主要国のGDP、物価上昇率、為替レート、失業率などの経済リスクと、感染症を含む天変地異や戦争などの不可避リスクが挙げられます。
※収益性は、短期的な現在収益性と、長期的な将来収益性をまとめて考えます。

金融ポートフォリオ

金融ポートフォリオ

さまざまな考え方があり、一概には言えないものの、複数の投資家からヒアリングすると、だいたい「円資産4割、外貨資産6割」で保有しております。
別の切り口で見ると、だいたい
「株式4割、債券4割、現金1割、その他1割」
「外国に限ってみれば先進国:新興国= 2:1」が一般的なようです。

宿泊ゲストポートフォリオ

宿泊ゲストポートフォリオ

投資の考え方を援用すれば、いささか短絡的ではありますが、
「日本人4割、インバウンド6割」
4大資産で見た場合は、
「インバウンドレジャー4割、日本人ビジネス4割、インバウンドビジネス1割、日本人レジャー1割」また、「外国に限ってみればアジア系:欧米系= 2:1」が一つの目安にはなります。
もちろんリスク選好型の宿泊部長なら、アジア系インバウンドレジャー8割という戦略的選択も可能ですが、一般的な企業であれば経営陣が許さないでしょう。

なお、リスクポートフォリオはこんなに簡単なものではありません。これ以上難しい情報にご興味があれば、ネットを検索ください。ご質問はjalf@jalf.jpで承ります。